7月26日

家の中にコバエが飛んでいる。さっき一匹潰したのに。昨日は起きてダラダラして本読んでザムザムに行った。それだけ。ザムの涼麺は去年のクオリティのほうが高かったがここからブラッシュアップされていくのだろうか?楽しみ。日曜日台風来てたら空くだろうしまた行きたいと思います。厳密にいうと今読み終わったのだが、坂井豊貴先生の『多数決を疑う』を読了したので軽いまとめと感想を記す。

 

多数決ルールは票の割れなど様々な問題を抱える。これを克服できるのがボルダルールとコンドルセ・ヤングの最尤法。わかりやすさから考えて選挙制度などに導入されるならばボルダルールが妥当であろう。ただし、単峰性のもとでは中位ルールが優れている。また、二項独立性にこだわるとアローの不可能性定理より独裁制を導いてしまう。本筋からは若干それますが、フィシュキンらによる研究で熟議には論点を明確化して人々の選択肢への順序付けを単峰的にする作用があるってやつは面白いですね。64%多数決ルールと憲法96条についての議論はなぜサイクルを除外するよ良いのかがいまいちわからなかった。最低限の基準としてサイクルの除外をあげているのだろうか?憲法のような上位の法については争点が一次元ではないので単峰性のもとでの中位投票者定理は成立しない→憲法の争点は二次元以上になるのでサイクルが発生するという流れは分かるのだが、サイクルを除外することに争点を一次元化する効果はあるのだろうか(私が、何か根本的に勘違いをしているような気がする)。都道328号問題についてはクラークメカニズムが有効であり、これは調査対象者に正直に質問に答える動機を生むものである。

 

社会的選択理論はそれ自体を自分が突き詰めたいとは思わない分野だが、知識としては必ず知っておくべきという感じですかね。大昔に弊会の経済学コースでやったアローの不可能性定理の証明は意味不明でしたけど何をやってるのかぐらいはわかるようになりました。