7月29日

昼頃に起床。家庭教師まで時間がないのであわただしく風呂に入り市谷へ。鍵垢でしか宣伝してないブログでも流石にピー音が入るレベルの事態に遭遇してしまい気が滅入る。終了後CCときじばとが飯に行こうとしているのを発見し乱入することに。IZASAの冷やしラーメンをいただきながら色々話すことができました。その後きじばとハウスに押し入って本を読んだり少し寝たりで10時を迎え御帰宅。家に帰ってから炊いたご飯をインスタント味噌汁と韓国のりでいただいて、眠くならないのでさらに読書。川島真先生の『中国のフロンティア』を読了しました。川島先生は前期教養で「国際関係史」を開講されていて、その授業内容や発言から垣間見えるお人柄が素敵だなあと勝手に思っているのですが、このブログのスタイルも先生が日々の出来事や思考を簡単に記されている横濱日記を参考にしているものです。

 

『中国のフロンティア』はざっくりまとめると「中国の海外進出」という現象に対して北京から発せられる言説や欧米・日本から発せられる批判的な言説に疑義を呈し、実際に現地の人々がどのようにこの現象を受け止めているのかという視座から真相を明らかにしていこうという本です。

 

第一部第二部では中国人が現地に赴き、そこでコミュニティを形成するという現象は政府が主導し官民足並みをそろえてという形で行われているのではなく、官からそれなりのお膳立てはありつつも、現地のブローカー的な中国人が大きな役割をはたしていること、そして中国の進出とは反対に例えばアフリカなどから中国にやってくる人々もいることが示されます。中国政府は当該国周辺の国際政治などの状況にも留意しつつ、時には中国人の進出に慎重な姿勢をとることもあるようです。我々が普段抱きがちな「強引に拡大を進める中国」とは少し違った姿の中国がそこには浮かび上がります。

 

中国のフロンティアにあたる地域からみれば北京の言説も欧米・日本の言説も外からの言説であり、現地に入って現地の人々の受けとめ方を把握すること、西側の人間からすれば中国の論理に一度寄り添って現状を解釈してみること(相手の視点になってみること)が等身大ではなく動的な中国、そして揺らぎが表象されるフロンティアを理解するために必要な努力なのでしょう。